終物語 第4話 そだちロスト其ノ壹 感想 実録!女の闘い
アニメレビュー第7弾の続報『終物語』第4話そだちロスト其ノ壹です。
前回は、育との勉強会のについて扇によって大体のところは明かされたわけですが、ラストの羽川の「どうして老倉さんは阿良々木君の両親が警察官であることを知っていたの?」という一言によってさらに謎が深まってしまいました。
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そだちロスト其ノ壹
忍野扇は忍野扇である
今週のアバンは「忍野扇は忍野扇である」という暦の語りからスタートする。
いつもアバンは暦の一人語りで始まりOPへというのが通例(今週はOPがなかったけど)なので特別なことではないが、不自然なのはこれまで散々物語を語ってきた暦が忍野扇については一言で済ましているということ。しかも、視聴者に問うていることは忍野扇のことでなく、結局は阿良々木暦の愚かさについてだ。
後で、羽川さんにも具体的に指摘されることだが、忍野扇について暦と話そうとすると何故だか会話がかみ合わない。
つまり、阿良々木暦には忍野扇について語ることが出来ないのでは?という疑問が浮かび上がってきます。
阿良々木暦による扇評と羽川翼による扇評
暦と羽川さんには扇に対する評価にかなりのずれが生じています。
阿良々木暦は
羽川、お前扇ちゃんを高く評価し過ぎだって。確かにあの子は忍野の姪で、そこそこ頭がいいところはあるみたいだけれど、けどやっぱ子供っていうか、一年生っていうかかわいげのある感じじゃないか。
と評価しているが、対する羽川は
私から見たら、あんなに危険な子はいないんだけど
あなたは、よくわからないものに目をつけられたかもしれない。
よくないものかもしれないけど
完全に見解が分かれていますね。(汗
羽川さんじゃなくても、いくら恩人の忍野の姪だからと言って出合って数日しかたってない扇のことを信頼している暦に心配するのは当然という気がします。
忍野扇の詐欺師みたいなテクニック
なぜ暦と羽川さんが同時に老倉家に向かったのかという理由を説明するために、若干時間がさかのぼります。
暦が扇と校門で出会った直後いきなり扇は暦に対して「回らない寿司をおごってくれる約束をしたはずだった」と言い放ちます。ひょっとしたら私たちの見えないところでそんな約束をしていたという可能性はあるかもしれませんが、それではあまりにストーリーとして不誠実。
それに対して、暦も「そんな、約束をしたのか?」とツッコミを入れつつもなぜか扇に対して正当な言い訳をしてしまいます。
なんか、ありもしない約束を吹っ掛けておいて、その直後に小さな要求をすることでその要求を通してしまう、そんな詐欺師的な空気を扇には感じてしまいますね。買木よりもよっぽど詐欺師として優れているのではないかと思うぐらいのテクニック。
まあ、あっさり暦もこれまでのいきさつをまたしてもペラペラしゃべってしまいます。そういえば、廃屋でもそんなことがありましたね。
その後、事情を聴いた扇は暦に対して老倉家訪問に同行することを申し出ます。最初は、扇に対して巻き込んで悪いという気持ちがありますが、口八丁の扇に次第に丸め込まれて最後にはOKを出しかけた、その時、羽川さんが「お願いしちゃダメ」と割って入ってきたところでAパート終了。
※扇に丸め込められてOk寸前の暦
羽川翼VS忍野扇
この後、紆余曲折を経て老倉家にどちらが同行するかで議論になるわけですが、物語シリーズ史上最強のマッチアップがここに誕生しました。
ひたぎVS育は見た目こそ派手でしたが、戦場ヶ原ひたぎの圧勝だったわけで、その他にも、忍VS余接とか、ひたぎVS撫子とかいろんなマッチアップがあれど、正面からガチンコでぶつかったケースはほとんどなかったんじゃないでしょうか。
最終的なジャッジは暦にゆだねられるわけですが、暦に対するアプローチは全く違います。
扇は、Aパートの終盤から一貫して暦の倫理面に対して訴えかけます。「一人暮らしの女の子の自宅に暦一人で訪問するのはよくない」「(羽川に対し)戦場ヶ原先輩の家を訪れなきゃいけなかったんじゃないですか?感心しませんね親友の方を後回しにするとは」「羽川先輩に個人的な事情で迷惑をかけてはいけない」と、まあ、消去法で同行するのは自分しかいないとアピールするわけです。
対する羽川さんは、「自分なら、よりうまくやれる」と自分のこれまでの実績を知っている暦に対してアピールするわけですが少し弱い。最終的にはおっぱいを触らせてあげる。という一言が決め手となって薄氷の勝利を手に入れるわけです。
忍野扇の気持ち悪さ
羽川さんと直接対決をしたことで、扇の気持ち悪い感じがさらに際立ったという印象ですね。
じゃあ、どこが気持ち悪いのかというと
・阿良々木暦が疑問点を簡単にスルーし過ぎ
これについては、今までも疑問を呈してきました。暦にとって細かい疑問点をスルーし過ぎなんですよね。流されているというか。今回も、待ち合わせの件。”ついてきてくれるとありがたい。なにがありがたいのか?”とか、お口のマジックテープの件とか、疑問に感じながらもスルーしている。これまでのシリーズにはなかった傾向です。疑問についてあれこれこねくり回すのがこの作品の特徴なのでここに違和感を感じます。
対する羽川さんは流石です。扇の「戦場ヶ原家のほうが遠そう」発言に疑問を感じ、即座に予定を変更し暦に同行するという戦術に切り替えてきましたから。
・煽りがなんでも知ってい過ぎ
扇がいくら忍野の姪だからと言ってこれまでの経過を知りすぎでしょ。いくらなんでも。
そのくせ、あのいつものやり取りで「知っているのはあなたです。阿良々木先輩。」とごまかしてしまう感じが怪しさを倍増させています。それに、忍野メメがそんなに饒舌に暦について姪に聞かせるだろうか?っていう気がしますからね。
最後に
ここまで、扇をボロカスにこき下ろしているかのように見えるかもしれませんが、そんなことはないです。私、忍野扇は大好きですよ。この気持ち悪い感じも、ミステリアスな面もすべてを愛おしく思います。って書いているとなんだか愛の告白みたいですねw。ここまで、扇にこだわるのは好きの気持ちの裏返しだと思ってください。
次週はついに、老倉家に訪問し直接対決再び。それに、結局「なぜ育は阿良々木暦の両親が警察官なのを知っていたか」についての疑問がわからずじまいだったので、それもわかると思います。来週が楽しみです。
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