アニメヲススメ

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すべてがFになる 第11話 無色の週末 ~四季の研究所での日常が垣間見えるシーンがあってよかった

アニメレビュー第8弾は『すべてがFになる』の続報記事。第11章 無色の週末 です。
※この先、ネタバレしていますのでご注意ください。

前回までの記事はこちら
ka-rinchaco01.hatenablog.jp

今回で最終話。何もかもが解決というわけではなかったですが、私としてはある程度納得がいく終わらせ方でスッキリ。例えすべてが解決しなくてもラストに余韻を残してくれる感じがたまらなく好きです。

では、具体的に見ていきましょう。

あらすじ

真賀田研究所での事件から時は経ち、犀川たちは日常生活に戻りつつあった。そんなある日、大学の図書館にいた犀川を四季が突然訪ねてくる。四季との邂逅後、煙に巻かれたような感覚になった犀川だったが、萌絵との久しぶりの二人きりの会話でいつもの調子を取り戻していく。一方四季はーー。

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気になるトピックス

萌絵と国枝さんのファミレスでの会話

冒頭ファミレスでの萌絵と国枝さんの会話。
創平に会いに行くことをためらう萌絵に国枝さんは「私は、犀川先生ほどあなたを思っている人は知らないよ。」と答えます。
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この後、萌絵が視線を4回ほど動かしいつの間にか国枝さんが姿を消すこのシーン。萌絵の気持ちが伝わってくる絶妙な演出だと思います。
このシーンの逡巡がこの後、研究室で創平と再開した時の気持ちの吐露にうまくつながっているんだなぁ。と実感。

真賀田四季との再会

一方、創平は大学の図書館で真賀田四季との再開を果たします。四季博士もよく創平のところまでたどり着いたと最初は本気で思いましたw。会話の後、創平に警察に同行していく姿を見せますが、結局はすべてフェイクだったというのは流石に驚かされました。

会話の内容は、主にこの事件の動機に当たる部分と死生観について。四季は、動機を自由(死ぬため)になるためのイニシエーションと語ったり、自殺ではなく他人に殺してほしいと言っていましたが、結局警察をけむに巻いたところを見ると本心かどうか疑わしいところでもありますね。
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創平も(私もですが)完全に四季が警察に捕まる覚悟で会いに来ていると思っていたので、これにはまんまと一杯食わされました。この辺の四季の行動の解釈についてはもうちょっとゆっくり考えたいところです。

創平と萌絵とのデート

その後、萌絵は研究室を訪れます。最初は、萌絵も第1話と同じように創平に敬語を使いながら丁寧な会話を心がけますが、刺されながらも四季をかばった新藤所長の気持ちについて創平と意見交換をし始めたあたりから徐々に感情が高ぶってきて、最終的には創平に平手打ちを喰らわしそうになります。

そこは、天然ジゴロの創平。萌絵とは他人だから分かり合えないと言っておきながら、萌絵の矛盾も受け入れる発言。流石です。

まあ、狙ってやっているわけじゃないのがちょっとたちが悪いですけど。

その後、創平の誘いで二人はデートに。
そこで創平は、萌絵の父親に大学で習っていた時のエピソードに始まり、そこらから萌絵との出会いや紫のワンピースのこと。そして、萌絵の両親が事故でなくなって以降派手になっていく様子を心配していたこと等を萌絵に語ります。
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ここの会話。最初こそ創平の思い出話でしたが、BGMの雰囲気も相まって途中から長年連れ添った夫婦の旅行中の会話みたいに聞こえます
なんとなくイメージ的にはリリーフランキー深津絵里ダイワハウスのCMみたいな雰囲気があると思うんですよね。言葉の重ね方とか、間合いとか。ここら辺の会話のテンポは第1話の頃からかなり意識して演出されていたんではないでしょうか。

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儀同世津子さんは実は創平の妹だったという新事実がわかり、萌絵が干しシイタケ食べていることにもちゃんと突っ込んであげてこの二人の出番はこれにて終了。
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私としては、萌絵が卒業してからでいいんで創平にはしっかりけじめをつけてほしいですね。萌絵の気持ちにこたえるのか、ハッキリ断るのか。
保護者的な目線を持ちながら、しっかりと一人の人間として見て接していたというのはよく伝わってきたんですが、最終的な結論を出すのも男の甲斐性だと創平には言ってやりたいですw。

四季とみちる

ラストシーンで娘の名がみちるであることがわかります。

この回想における四季とみちるの会話は親子の会話として当たり前すぎて微笑ましい感じがしますね。こうやって四季は子育てをしていたのでしょうね。
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それにしても、このシーンの木戸ちゃんの演技は子どもっぽくて良かったです。
これまでの出演シーンは四季博士としてだったので天才科学者という無機質な感じを前面に出した感じでしたが、このシーンでは母に教えを乞う娘ということで、いい意味で木戸ちゃんらしい子供っぽさが出ていたとおもいます。

難破船が打ち上がっている夕景の浜辺のシーンは四季博士の脳内だったんですね。第1話など印象的な場面で使われていましたが、ラストカットではついにみちるとおじさま(新藤所長)も四季博士の脳内で生きることになりました。

すごくきれいな映像になっていますが、よくよく考えると表面的には連続殺人鬼の脳内ファンタジーなわけで、状況としては背筋が凍ってもおかしくない場面。ラストが止め絵なのも、かなりのインパクでした。
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最後に

余韻を感じさせるラストでしたね。四季と娘の実際のやり取りも見ることが出来、四季の動機もおおむねわかって、私的には大満足の最終回。
もう少し突っ込んだところは原作を読むことで補完したいと思います。

本当なら、四季の動機をもう少し細かく考察したり、萌絵と創平の関係性をもう少し見つめなおしたり、研究所の人間の今後を心配したりいろいろと書いておきたいなぁと思う材料はあるんですけどね。
そこら辺は、原作を読み込んだり、この作品を1から見直したり、ドラマ版を確認したりしてからでも遅くはないのかなぁと思っています。
(早いうちのほうがPV的にはいいのかもしれませんけどねw)

最後になりましたが、このクールで各話の感想記事を最後まで書き上げることが出来たのはこの作品一本だけでしたね。
作品が良かったこと、私の書きたいことがあふれていたというのが理由ではありますが、このつたない文章に付き合って読んでくれた読者の方々のおかげだと思います。
中には、ブクマだったりコメントをいただくこともありました。それが励みになったのは言うまでもありません。 

ありがとうございました。