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アニメヲススメ

旧作から最新作まで気になったアニメを紹介したり、アニメに関連する話題を中心にしたブログです。

2012アニメ ココロコネクト 感想・レビュー~謎の現象に振り回される高校生たちの群像物語

アニメ アニメ-2012アニメ

今回は、2012年に放送されたアニメ ココロコネクトのレビュー記事。

当時、このクールはSAO第1期の1クール目。TARITARI。織田信奈の野望ゆるゆり第2期。が、放映されていたようですね。結構な激戦区。

私は、後日レンタルしたくちですが。

kokoro-connect.com


※この記事は、ネタバレがたくさんあります。

作品概要

ファミ通文庫ラノベシリーズ原作のアニメ。

男2人女3人の部活モノといえば涼宮ハルヒの憂鬱以降ラノベやアニメの鉄板設定ですね。最近もTARI TARIを見たばかりなので私的にはどうしても似たような構図の作品たちと比べて見始めてしまったのですが、この作品はそれらとは違って異質な印象を受けます。

4章構成では1章につき3~5話で構成されていて全17話。TVシリーズは13話までで残りの4話はOVAだったようですね。

ここからは各章ごとにコメントしていきたいと思います。

各章解説

ヒトランダム(1話~5話)

文研部のメンバーが「ふうせんかずら」によって最初に巻き込まれる人格入れ替わり現象が物語の核になります。

初見時は困難な状況を楽しみながら乗り越えていくさわやかな青春ものとして見ていた気がします。伊織がふうせんかずらに体を乗っ取られて橋から飛び込むシーンを見ていても結局は助かるんじゃないかと楽観視していました。

のちの展開を知っていたらむしろ甘く見ていた自分を反省してしまいます。

物語の構成的に人格入れ替わりを最初に持ってきたのはナイスアイディアですね。表面的な人物紹介の後で人格入れ替わりが起きることで表面上ではわからない隠された部分も見せていく手法はGJです。
まあ、のちの展開で人格入れ替わり時に見せる隠された部分はあくまでも一部分でしかないんですがね。

ちなみにこの文研部の5人は実力派の若手・中堅の声優陣が演じられていますね。作品の冒頭から同じ声でいろいろな人格を演じ分ける技術は相当なものですね。音響スタッフさんたちともども苦労がしのばれますね。

キズランダム(6話~10話)

ふうせんかずらによって再び巻き込まれる文研部。こんどは欲望開放が起こります。最初は稲葉が太一を襲おうとしたり唯が長机を壊したぐらいで身内ぐらいにしか害がなかったのに唯と青木が補導されて以降は事態は深刻化していきます。

最初に心を閉ざしてしまったのは唯。唯の場合は自分の起こした出来事がトラウマになって引きこもるのですが、より深刻に傷ついていたのは稲葉でしたね。それによって文研部のメンバーから距離を置こうとした稲葉。このメンバーの中で一番事態の本質を理解していたと考えるべきなんでしょうね。

実際に唯と稲葉が来なくなった文研部の部室では欲望開放によって太一が伊織を突き飛ばしてしまう事件が起きています。これこそがふうせんかずら曰く面白い出来事ということだと思います。これで文研部の亀裂は決定的になってしまいました。

この事態が好転に向かうのはクラスの愛と平和を守る学級委員長の藤島さんの尽力おかげです。この藤島さんの観察力は並じゃないですね。
事件の根幹はわからないのに表面上の事情を把握して時には客観的なアドバイスをする姿は称賛に値します。さすが愛の伝道師ですね。

最終的には解決するのですが、私的には稲葉VSふうせんかずらのシーンが一番の見どころだと思いましたね。危機的な事態に対して緊急避難した稲葉の前に現れたふうせんかずら。稲葉に対して訥々とトラウマをえぐっていくふうせんかずらに彼の言う面白さの本質が垣間見えた気がします。

コランダム(11話~13話)

今度は時間退行現象です。ただ、これまでとは様相が異なっています。太一が対象外ということと、主催者がこれまでとは別の「ふうせんかずら」だということですね。ここでは1号、2号と呼称することにします。(劇中では2番目という呼称でした)

前章では稲葉についての掘り下げがメインだった印象があるのですが、今回は今まで内面をあまりさらしてこなかった青木の過去についても徐々に明かされました。やっぱり青木はとてもいい奴みたいですね。

さて、今回の最大のポイントは2号の存在でしょう。このことで「ふうせんかづら」にも別個体が存在することと、それぞれが別の理由で動いていることがわかります。
このエピソードだけでは2号が何を目的としていたかがわかりませんが、太一を対象外にする手口を見ても手段も目的も1号とは別物と考えるのが妥当なのでしょうね。

この章の最後で、1号がお詫び代わりに伊織に過去に戻ることのできるチャンスを与えますが、伊織は稲葉と太一に支えられて前向きに断ります。この章の締めがこういう形になるとは思いませんでしたね。なんだかあんまりスッキリしない感じですね。

ちなみに、皆さん上手にロリ声を出せるものですね。稲葉役の沢城さんのロリ声を聞いてプチ子を思い出しましたよ。

ミチランダム(14話~17話)

再び「ふうせんかずら」1号による仕業。今回はランダムで感情が相手に伝わってしまう感情伝導現象。しかも、現象が起こった人物は誰に伝わったかがわかるというおまけつきです。

今回は冒頭に太一から改めて告白を受けた直後から文研部メンバーを拒絶し始めます。
伊織にしてみれば文研部のメンバーたちといろんなことを乗り越える上で一度は見つけたはずの「本当の自分」が前章の厳しい選択のせいで揺らいでしまったというところなんでしょうが、文研部のメンバーが伊織に対して的外れなお節介を繰り返すことで伊織はさらに頑なになってしまいます。
ここら辺の伊織の気持ちはよくわかります。

ここで私が注目したいのは伊織と「ふうせんかずら」とのやり取り伊織は感情伝達をする内容とタイミングに恣意的なものがあるのでは?と疑っています。
ふうせんかずら自体はあくまでもランダムだと否定した
ため真相はまだ闇の中なんですけどね。

私としては最後まで「ふうせんかずら」の意図がわからずじまいだったことに少し不満が残りますが、この辺は原作で補完するしかないでしょうね。

感想のまとめ

設定も非常にこっていてエンターテイメント性の高い作品だと思います。特に太一・伊織・稲葉の三角関係はそれぞれの心情が細かく描かれているために逆にドロドロして見えないのがいいですね。

またこの物語を盛り上げたもう一つの要素「ふうせんかずら」の押し引きの絶妙さが面白かったです。文研部メンバーが壊れるか壊れないか微妙に加減をしながら現象を操作することで物語を盛り上げていました

そう考えると「ふうせんかずら」とは視聴者にとって文研部メンバーが面白くなるための装置ともいえるのではないでしょうか。

最後に

いろんな面でハイレベルな作品だと思います。私の周りで大きな話題にならなかったのが不思議なぐらいですね。難しい作品ではありますが多くの人に薦めたい一作です。


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