アニメヲススメ

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80年代アニメ 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 感想~小学生の日常から見る戦争への悲哀

今回は結構古いアニメを取り上げます。

それも、ガンダムシリーズの中ではかなり移植の存在と言えるでしょう。

実はこの作品が、ガンダムシリーズ初のOVA作品になります。

概要

この作品はガンダムシリーズの中で唯一パイロットじゃない少年アルが主人公の物語です。

ガンダムでいうところの一年戦争のサイドストーリーといったところでしょうか。

この作品の登場まではガンダムといえば初代の劇場版3部作とあとは、テレビシリーズが中心。

今となってはこれらサイドストーリーの作品群はゲームやOVA、プラモデルなどの媒体で広く展開されていますが、この0080がいわば元祖といえるでしょう。

ストーリー的には腕白小僧のアルが住むコロニーにガンダムの試作機が運ばれてきたことに端を発します。

ジオン軍の特殊工作部隊がガンダムの試作機の破壊命令を受けてコロニーへの潜入を試みます。

そこで、ジオンの特殊工作部隊に配属になった新米パイロットのバーニィは居合わせたアルと次第に交流を深めていくものの、戦争はそんな二人の運命を知らぬがごとく進んでいくといった感じですかね。

迫力の戦闘シーン。

この作品の特徴的なところは、アルが中心の戦時下におけるコロニーでの日常生活を描くのと同時に、特殊工作部隊サイクロプス隊の戦闘シーンもしっかりと描かれているところです。

北極での奇襲作戦や、コロニー内でのケンプファーの戦闘シーンのほかコロニー外での戦闘などOVAならではの迫力できれいに作画されています。

こういったところは製作時間にある程度縛りのあるTVシリーズでは難しいですからね。

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余談ですが、SDガンダムシリーズの作品の中に『夢のマロン社宇宙の旅』というのがあるのですが、SD作品中であるのにも関わらずSDたちが宇宙戦争に紛れ込むという設定。

時期的には、ジャブロー攻略前後なのでこの0080ポケットの中の戦争よりは少し早いのですが、モビルスーツのデザイン等がポケ戦仕様になっているのは、ファンにはうれしいところ。

きっと当時は、ファン感謝的な意味合いで作ったんでしょうね。

キャラデザにマクロスの美樹本氏を起用

キャラクターデザインにはマクロスのキャラクターデザインと作画監督を担当した美樹本晴彦氏が担当しています。

なので、今までのガンダムのキャラクターは、線が細くなくなんとなく暖かいイメージを持っているのですが、それとは違ってすごく洗練された都会的なイメージがあります。

とくに、ガンダムの試作機のパイロットであるクリスチーナにその特徴が色濃く表れている気がします。

美樹本作品に登場する典型的な美女って感じですね。

最後に

ガンダムシリーズにありがちな戦争の大きな部分ではなく、一つの場面を切り取ったような作品です。少年を主人公にしていることでガンダムが苦手な人でも敷居が低い気がします。

結構私は、この作品に出会う前はガンダムといえばガチンコの戦争もの。しかも、ZとかVとかが好きだったんで、序盤のアルがへらへらしてるシーンとか微妙だったんですよね。

でも、最後にきちんと戦争への悲哀というか、一人の少年が巻き込まれて心に傷を負って成長していく様に、「こんなガンダムもあるんだ」と思いました。

今考えると、これこそがガンダムだと私は思います。

ちなみに、アルのCVは浪川大輔さん。少年時代の浪川さんの声がたっぷり聴ける貴重な作品でもあります。

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